◆認知症になるとどうなるのでしょう?

認知症とは何かが原因で脳に障害が残ってしまい、
物事を認め、理解する機能、認知機能が低下してしまった状態を言います。

認知症と言うと、一番最初に思い浮かぶのが「物忘れ」ですが認知症による物忘れには特徴があります。
例えば、食事をしても「何を食べた」ではなくて、「食べたこと」事態を忘れてしまうのです。
人と会っても「誰と会った」のではなくて「人と会ったこと」を忘れてしまいます。
認知症になると「自分が体験したこと」を忘れてしまうのです。

◆新しいことを覚えておくことが出来なくなる。

では、認知症になるとなぜ、自分が体験したことを忘れてしまうのでしょうか?
人間の脳には「海馬」という短期の記憶に関係する部位があります。
認知症になるとこの「海馬」が委縮してしまうため、新しい情報を記憶出来なくなってしまいます。
情報自体が脳に残らないので、一生懸命思い出そうとしても思い出すことが出来ないのです。
しかし、新しいことは忘れてしまっても、子供の頃の思い出は覚えていたりします。
それは長期の記憶に関係している「扁桃体」には障害が無く、「海馬」だけに障害が出るので、
昔のことは覚えています。
多くの認知症の方は「新しいことを覚えていたくても覚えておくことが出来ない。」状態なのです。

◆4つ認知症の種類と経度認知障害

認知症は次の4つの種類に分類されます。

・アルツハイマー型認知症
・レビー小体型認知症
・血管性認知症
・前頭側頭型認知症

その他に、18歳~64歳までに発症するものを「若年性認知症」と呼ばれます。
さらに、認知症の前段階の状態を「軽度認知症(MCI)」と言います。

○アルツハイマー型認知症

アミロイドβやタウと呼ばれる原因物質(たんぱく質)が脳に蓄積し、
神経細胞が破壊され、海馬が委縮することで発症します。
認知症の約70%を占めるのがこの型と言われています。

【よく起こる症状】
・家事や仕事などでミスが続く。(軽度)
・トイレの失敗、入浴や着替えが出来なくなる。(中度)
・自分や家族がわからなくなる。歩くなどの基本動作が出来なくなる。

○レビー小体型認知症

脳の内部にある大脳皮質に「レビー小体」という物質が多数現れることによって、
後頭葉の血流が悪化することで発症します。

【よく起こる症状】
・存在しない物や人が見える(幻覚)
・頑固になりしつこくなる。
・筋肉が固くなり縮こまる。(筋固縮)
・首やてが小刻みに振るえる。(振戦)

○血管性認知症

脳梗塞などの病気によって、脳の神経細胞が破壊されて脳の機能が低下して発症します。
発作を繰り返す度に進行します。

【よく起こる症状】
・意欲が低下する。
・気分が落ち込む。
・感情とは別に泣いたり笑ったりしてしまう。(感情失禁)
※脳に障害を負った部分によって症状が異なります。

○前頭側頭型認知症

「前頭葉」と「側頭葉」の両方が委縮することで発症します。
65歳以下の若年で発症することが多い。

【よく起こる症状】
・万引き
・同じ行為を繰り返す。

○軽度認知症

認知症ではないが、認知機能が低下している状態を言います。
この段階での予防が発症を遅らせたり、発症してしまっても軽度で抑えられることが分かってきている。

【軽度認知症の定義】
・本人、家族から記憶障害の訴えがある。
・日常生活は正常に行える。
・全般的な認知機能は正常。
・年齢、教育の影響ではない記憶障害がある。
・認知症ではない。